毎日のベッドと車椅子の間の移乗介助/移動介助、ストレスを少なくして楽にできていますか?
毎日大変な思いをして頑張っている移乗介助/移動介助、少しでも楽にスムーズにしたいと思いませんか?
プライベート(ご自宅)、お仕事を問わず、介護にチャレンジしている、あるいは、これからチャレンジしようというあなたに。
このページは、介護 移乗/移動介助 ベッドから車椅子への移動の仕方と注意点からの続きです。
引き続き、毎日の移乗介助/移動介助の仕方と注意点/ポイントを紹介していきます。
(このページの紹介内容)
(2-3.)車椅子からベッドへ:半身不随や立ち上がれる利用者さんの場合
(2-4.)車椅子からベッドへ:全介助が必要な利用者さんの場合
(2-5.)利用者さんが大柄で重い方の場合
あわせて読みたい
-
-
介護 移乗/移動介助 ベッドから車椅子への移動の仕方と注意点
紹介内容
・移乗介助(移動介助)でよくある悩みは何?
・介護は「上手にできる」よりも、ストレスを少なく気分良く
・移乗介助/移動介助の前に考えること
・ベッドから車椅子への移乗介助/移動介助の仕方と注意点/ポイント
⇒
・(2-1.)半身不随や立ち上がれる利用者さんの場合
・(2-2.)全介助が必要な利用者さんの場合
このページでは、介護を受ける人を「利用者さん」と表現しています。ご自宅で介護をされている場合は、例えば、「ご家族の方」のように読み替えてください。
クリックできる目次
移乗介助/移動介助の仕方と注意点/ポイント
日々頑張って介護をしているので、できるだけ楽に、ストレスの少ない介護生活を送りたいですよね。
そんな中で、毎日何度も行う移乗介助/移動介助。
介助をしているあなたにとっては、腕や腰を痛めやすいし転倒もしやすい。そもそも移乗介助/移動介助が難しい。
いろんな思いや悩みがありますよね。
そんな移乗介助/移動介助について、特養の介護現場で働いていた私の経験から、あなたの不安や悩みが解消に近づくように紹介していきます。


『介護は、上手くできるよりも、お互いにストレスを少なく気分良く』
2-3. 車椅子からベッドへの移乗/移動の仕方(半身不随や立ち上がれるような利用者の場合)
これは、可動部位がある利用者さんを想定しています。
そのような利用者さんの、車椅子からベッドへ移乗/移動する時の注意点/ポイントは、以下のとおりです。
(注意点/ポイント)
- 平らなスペースで行うこと
- あなたと利用者さんが転倒しないようにすること
- 利用者さんの可動部位を最大限活用しながら行うこと
次に、具体的な移乗/移動の仕方は、以下のとおりです。
- あなた:
車椅子をベッドに向けて斜めに位置付けて固定(動かないように)します。 - あなた、あるいは、利用者さん:
車椅子でベルトをしている場合は、ベルトを外します。 - あなた、或いは、利用者さん:
車椅子のフットレスト(足置き)を邪魔にならないように横に避けます。 - 利用者さん:
動かすことができる腕の方の手で、「ベッドのサイドレール(好きな場所に設置できる可動式の手すり)」、あるいは、「車椅子のひじ掛け部分」をつかみます。
⇒
そして、中腰でもいいので、自力で少しでも、立ちます! - あなた:
利用者さんが立つ時/立った時に、転倒しないよう移乗を支援します。具体的には、利用者さんの正面に中腰になって向き合う、または、横に身体の距離を空けず寄り添うように立ちます。
そして、利用者さんのズボンのウェスト部分を上に引っ張る形で、回転しながらベッドへ移乗します。


例えば、正面で向き合うなら、お互いの胸を密着するようなイメージがよいです
この移乗/移動の方法/仕方なら、介助をしているあなたも利用者さんも転倒する危険性/可能性も抑えることができるよ。
あなたが腰や腕などを痛めるリスクも低減できるよ。
少しでも楽な移乗・移動を目指しましょう!
(絵で説明できなくてごめんなさい・・)


やっぱり、利用者さんの可動部位を最大限活用して、自ら回転してもらうようなイメージ。主体的に動くのは利用者さん。
あなたは、支援/援助的なイメージ。そうしたら、要介護度の進行を抑えることにもつながるよ
あわせて読みたい
2-4. 車椅子からベッドへの移乗/移動の仕方(可動部位がない全介助が必要な利用者の場合)
可動部位がない全介助が必要な利用者さん。例えば、寝たきりの方。
可動部位があると、そこを活用して、少しでも要支援度・要介護度が悪化しないよう支援するところだけど、その可動部位がない。
次は、そのような利用者さんの移乗介助/移動介助の仕方、注意点/ポイントを紹介していきます。
車椅子からベッドへ移乗/移動する時の注意点/ポイントは、以下のとおりです。
(注意点/ポイント)
- 平らなスペースで行うこと
- あなたと利用者さんが転倒しないようにすること
次に、具体的な移乗/移動の仕方は、以下のとおりです。
- あなた:
車椅子をベッドに向けて斜めに位置付けて固定(動かないように)します。 - あなた:
車椅子でベルトをしている場合は、ベルトを外します。 - あなた:
車椅子のフットレスト(足置き)を邪魔にならないように横に避けます。 - あなた:
利用者さんの正面に向き合い、中腰になります。
⇒
利用者さんの両腕をあなたの肩の上から背中にかけます。胸を密着させます。 - あなた:
利用者さんの背中側のズボンのウェスト部分を上に引っ張り、胸と利用者さんのズボンを利用して上に上げるようなイメージで利用者さんを抱えます。そして、足を軸にして回転してベッドに座らせます。


この方法なら、転倒する可能性/危険性のリスクを抑えることができるよ。
さらに、あなたが腰や腕などを痛めるリスクも。
少しでも楽な移乗を目指していきましょう!


あわせて読みたい
2-5. 利用者が大柄で重い方の場合


これは、身体の重さや大きさに関係なくて、少しでも楽な移乗をするためにとても大切で不可欠なことだよ
介護をしているあなたが小柄な女性でも。
この移乗介助/移動介助の仕方をすると、より楽な移乗が出来て、あなたの身体的負担を相当程度減らすことが出来るよ。
それでも利用者さんが大柄過ぎて、あなた1人ではとても移乗介助/移動介助できない、という場合もあり得ます。
そんな時は、あなたは1人で無理をしないことが大切です。
あなたが1人で無理をしてしまったら
⇒
あなたと利用者さんが転倒して骨折や入院等につながり得る。
⇒
利用者さんがそのまま寝たきりに。あなたも怪我をしてしまう。
なんてコースもあり得ます。これ、結構たくさん聞くよね。
介護生活を送っている方にとっては、他人事じゃないこと。
骨折が要支援や要介護の入り口になる主な原因の一つ、ということを、将来、あなたに介護が必要になる原因は?~厚生労働省の統計からのページで紹介しています。
あわせてご覧になってくださいね。
あなた1人で移乗介助/移動介助ができない時には、
あなたが特養など介護施設で働いている場合は、同僚の介護職員を呼んで、2人で移乗対応を。
私が働いていた特養でも、こういった場合は毎回2人で移乗することが決まっていました。
あなたがご自宅で介護をしていて、誰も呼べない場合は、迷わず市区町村や地域包括支援センター、近所の介護サービス事業者に相談を。
相談することは恥ずかしいことではないので。
あなた1人で必要以上に頑張りすぎる必要はないのですから。
市区町村や地域包括支援センターへ相談することについては、自宅で過ごす介護生活の現状改善の相談先に~地域包括支援センターのページで紹介しています。
あわせてご覧になってくださいね。
-
-
自宅で過ごす介護生活の現状改善の相談先に~地域包括支援センター
紹介内容
・自宅での介護生活が大変・・辛い・・少しでも負担を軽くしたい
・ これから介護生活が始まる・・どうしよう・・
そんな時にオススメです

まとめ
いかがでしたでしょうか。
介護 移乗/移動介助 ベッドから車椅子への移動の仕方と注意点のページと、このページで、移乗介助/移動介助の仕方と注意点/ポイントを紹介しました。
- 身体をできるだけ密着させること。
- 1人で移乗介助/移動介助できない場合は、迷わずヘルプを呼ぶ。
ということだね

なお、「 車椅子の高さの調整はどうするの?」という悩みもありますか?
高さの調整ができる車椅子の場合は、車椅子の椅子の高さを、ベッドの布団の高さと同程度になるよう調整すると、より楽な移乗ができるよ。
このあたりは、また別の機会に紹介しようと思います。
さらに、移乗介助/移動介助は、今回紹介しました(ベッドと車椅子の間の移乗)だけではなく、例えば、椅子やトイレ等への移乗もありますよね。
これらも、別の機会に紹介しようと思います。
介護は、自宅でも介護施設でも、教科書みたいに完璧に上手にできる必要はなくて、介護をしているあなたと利用者さんが、お互いにストレスを少なく、気分良く生活できることが大切です。
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございます!
次のページへ>>>介護 車椅子の押し方~押す時に考えること/前提とは?