特別養護老人ホーム(特養)の介護現場の職員が、日々どのような1日の流れでお仕事をしているかご存知ですか?
入居者さんが朝起きてから夜眠るまで、どんな介助を受けながら1日を過ごしているかの流れをご存知ですか?
このページと、介護 特養の1日 朝起きてから昼ご飯までの流れ 午前は忙しい?の2つのページで、特養の1日の流れを紹介しています。
これから自宅/介護施設を問わず介護にチャレンジしようとしている、或いは、家族や大切な方のために特養の1日の流れやどんな生活を送っているのか知りたい。
特養の介護現場の仕事の流れや利用者さんの過ごし方のイメージができるようになりますよ。
特養で介護職員が行う介護の1日の流れ
特養の介護現場で介護職員として働いていた経験をもとに、昼食後の歯磨き/口腔清掃介助の後からの流れを紹介していきます。
特養の公式ホームページやパンフレットよりも、より実生活に沿って。
③ 昼食後の歯磨き、口腔介助の後から夕食前まで
ここでは、昼食後の歯磨き、口腔介助をした後から夕食までの流れを紹介します。
昼食後の歯磨きの後から夕食までの大まかな流れ
昼食後の口腔清掃介助 ⇒ 移動介助(移乗介助) ⇒ ベッドで過ごす/レクリエーション/お茶・お菓子ブレイク(カフェタイム)/排泄介助、等々
昼食後の口腔清掃介助後、私が働いていた特養では、自力で歩けない利用者さんはベッドで横になってもらっていました。
そこで、食堂からベッドまでの移乗介助(移動介助)。
特養側からすると、経営者も介護職員も、利用者さんにベッドじゃない所にいてもらって、もし万が一何か起こった時に責任を負いたくないもの。
そんなリスクは少しでも低減したいもの。
老親や大切な方が特養に入居していたら。
このページを読んでくれているあなたも、「 本当に利用者さんのことを考えてるの!?要介護度が進行したらどうするの!」と、もやもやしているかもしれませんね。
といって、介護職員が全ての利用者さん1人1人にずーっと四六時中張り付いて介助をするなんてことも、マンパワー的に難しい。
そこで、大切な方が特養に入居しているというあなたに。
家族や親しい方が出来る、利用者さんに喜んでもらえる支援/サポートにチャレンジすることがお薦めです。
「 はぁ?私も忙しいのよね。毎日毎日会いにいけないの。」と思ったあなた。
ご安心を。そんな多忙なあなたもお手軽に出来る支援/サポート方法も、以下のページで紹介していますから。
要介護度の進行をできるだけ遅くする支援や少しでも楽しく過ごしてもらえる支援などをこちらで紹介しています。
https://kaigo-nuigurumi-garden.com/column/choose-tokuyo/support1_atab
[jin_icon_clipboard size="15px" color="#24b500"] 上記ページから各ページにリンクできます。
話を戻しまして、ベッドで横になってもらうにしても、昼間は(朝食後~昼食まで)と違って、夕食まで時間が長い。
そこで、昼間は食堂や広間など広めのところで何かしらのレクリエーションが催されることがよくあります。
例えば、特養内での娯楽レクリエーション、近所への外出レクリエーション(散歩や季節もののお花見等)。さらにはお菓子バイキング等々。
特養で多種多様。「 うちはこんなこともやってるよ!」と特養のアピールポイントの1つでもあるよ。
勿論、毎回全員参加ではなくて、それぞれが出たい時に出ることができますよ。
レクリエーションに参加しなくても、利用者さんはそれぞれ出来る範囲で思い思いに過ごしています。
この長い昼間の時間、現場の介護職員はレクリエーションしかしていないかといえば、そうではありません。
特養では、時間毎に、例えば排泄介助を何時から何時までにする等、細かく決まっています。この決まりに沿って介助をしています。
昼間も当然ながら排泄介助があります。ちょっとした散歩に付き添うこともあります。
3時のお茶/お菓子ブレイク(カフェタイム)[jin_icon_cafe size="15px" color="#24b500"] がある時には、ベッドから車椅子、車椅子からベッドへの移乗介助(移動介助)、食事介助、口腔清掃介助もあります。
さらにイレギュラーなこともよく起こります。
現場の介護職員が介助をしていない時間は、ほとんどないのです。
しかも、介助メニューが細かく時間で決まっているということは、利用者さんも結構なペースで何かしらの介助を受けているということ。
利用者さんも、昼間は時間が長いからゆっくりまったりできるよねというわけでもないのよね。
④ 夕食前後
そうこうしているうちに昼間の時間が過ぎて夕食前になります。
夕食に向けての大まかな流れ
排泄介助 ⇒ 移乗介助(移動介助) ⇒ 夕食 ⇒ 歯磨き・口腔清掃介助
夕食を楽しみにしている利用者さんも沢山いらっしゃいます。ご飯はできるだけ楽しく美味しくいただきたいよね。
ではその前に、朝食前、昼食前と同じく、排泄介助です。
特養で介助サービスを受けている利用者さんは、年齢的にお腹の機能が弱っている方も多め。
それに、「 食事中におむつ替えはちょっと・・」ということで排泄介助です。
夕食前も昼食前と同様に、起床後の排泄介助よりは介護職員は気が楽。なぜか分かるかな?
排泄介助が無事終わったら、服を着替えて、ベッドから食堂まで移乗介助(移動介助)です。ここも朝食前、昼食前の時と同じです。
食堂に着いたらいよいよ夕食です。
この時の食事介助は、基本的に朝食、昼食と同じです。食後の歯磨き、口腔清掃介助も同じです。
「 同じ?」というあなた。具体的には、介護 特養の1日 朝起きてから昼ご飯までの流れ 午前は忙しい?で紹介しています。あわせてご覧になってくださいね。
介護 特養の1日 朝起きてから昼ご飯までの流れ 午前は忙しい?
なお、食事介助については、【介護の実務 -食事介助(1)食事介助の仕方と注意点(食事介助の準備編)-】から、順次紹介しています。あわせてご覧になってください。
食事介助(1)食事介助の仕方と注意点(食事介助の準備編)
https://kaigo-nuigurumi-garden.com/care-action/shokuji-meal-assistance1_atab
⑤ 夕食後の口腔清掃介助の後から就寝まで
続きまして、特養の1日の流れの紹介の最後、夕食後から就寝までの流れ。
夕食後の口腔清掃介助後から就寝まで
移動介助(移乗介助) ⇒ プライベートな空間でゆっくりまったり ⇒ 排泄介助 ⇒ 就寝
夕食後の歯磨き、口腔清掃介助後は、昼食後の時のように「 ずーーっと食堂にいるよ」ということはあんまりありません。
自分のプライベートな空間で早くゆっくりしたいというのが人情です。
私が働いていた特養でも、居室でゆっくり過ごしたいという方が大半でした。
そこで、車椅子からベッドへの移乗介助(移動介助)と排泄介助、パジャマ(ジャージもあり)への着替えを済ませたら。
あとはベッドに横になって、眠気がきたら寝る、となります。
移乗介助(移動介助)は、腕や腰を痛めないように、利用者さんの状態に応じて2人移乗(介護職員2人で移乗の対応をすること)など、少しでも楽な移乗になるよう介助します。
車椅子とベッドの間の移乗介助(移動介助)は、以下の記事で紹介しています。あわせてご覧になってくださいね。
車椅子とベッドの間の移乗介助(移動介助)の注意点とポイント
https://kaigo-nuigurumi-garden.com/care-action/idou-transfer-theme1_atab
https://kaigo-nuigurumi-garden.com/care-action/idou-transfer-theme2_atab
もちろんお風呂タイム、入浴介助はあります。
あるのですが、入浴介助は、実は利用者さん毎や日毎によって時間帯が微妙に違ったり。
それに毎日毎日入浴できるというわけでもなかったり。
介護職員の中には、「 入浴介助だけやるよ」ということもあります。利用者さんが多い分、ひっきりなしで。
入浴介助、というよりも、家族や親しい方が支援/サポートできる、喜ばれる清拭介助について、こちらで紹介しています。あわせてご覧になってくださいね。
介護施設 特養でのお風呂/入浴/清拭で家族がサポートできることは?
https://kaigo-nuigurumi-garden.com/column/choose-tokuyo/bath1_atab
これで「 おやすみなさい、良い夢見てね [jin_icon_like size="15px" color="#24b500"]」となるかというと、これで終わらないところが辛いところ。
ここから明け方まで夜勤タイムです。現場の介護職員、ゆっくりできません。
夜勤タイムは、また別の機会に紹介していきます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
介護 特養の1日 朝起きてから昼ご飯までの流れ 午前は忙しい?と、このページ「特養の1日 昼食後から夜眠るまで」の2つのページで、特養の実際の1日の流れを、介護職員がしている仕事の視点から紹介しました。
特養での利用者さんの生活状況/1日の過ごし方についても、イメージがつきましたでしょうか。
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございます!