介助の方法

介護 車椅子介助の方法/押し方の注意点:事故を起こさないよう

2019年5月2日


あなたは車椅子を押したことはありますか?

ご自宅や特別養護老人ホーム(特養)などの介護施設で介護にチャレンジし始めたあなた。

あるいは、これから介護にチャレンジしようというあなた。

「車椅子を押すなんて楽勝だね 」と思ってたら、「 実際に車椅子を押してみたら、なんかうまくいかない・・」なんてこと、ありませんか?

このページでは、具体的に車椅子介助の方法/押し方の注意点/ポイントを紹介していきます。

車椅子は利用者さんの足ですから。

これから先、自宅でも介護施設でも、もっと当たり前に楽に、ストレスを減らした介護生活にチャレンジできるようになりますよ。

なお、下記のページでも、同じく車椅子介助について紹介しています。こちらもあわせてご覧になってくださいね。

あわせて読みたい

介護 車椅子の押し方~押す時に考えること/前提とは?

紹介内容

車椅子を押す時に考えることは?

このページでは、介護を受ける人を「利用者さん」と表現しています。ご自宅で介護をされている場合は、例えば、「ご家族の方」のように読み替えてください。

介護の車椅子の押し方の注意点/ポイント

介助をしているあなたも利用者さんも、苦痛や違和感を感じない車椅子の押し方/車椅子介助の仕方、注意点/ポイント。

介助をしているあなたと利用者さんが、お互いにストレスを少なく気分良く介護生活を送るために。

車椅子を押す注意点/ポイント

  1. 利用者さんがきちんと座っていることを確認すること
  2. 車椅子を押す時に、あまり狭いところを選択しないこと
  3. 段差が大きなところは、できるだけ避けること
  4. 急な方向転換をしないこと
  5. 長い下りの坂道は、できるだけ避けること
  6. 止まっている時は、ブレーキを忘れずにかけておくこと

全部ありきたりな気がします・・

ありきたりなことが大事、現場では一番難しいんだよ

あなたが車椅子を押すことに慣れているベテランさんでも、「 ありきたりすぎて、時々やってしまった・・」なんてことはありませんか?

それでは、それぞれ順に紹介していきます。

利用者さんがきちんと座っていることを確認すること

利用者さんがきちんと座っていることを確認すること。

車椅子を押すどんな時にも確認を。

例えば、利用者さんの身体の重心がどちらかに傾いているとか、気が付いたらそうなってたということは、よくあります。

そんな奴おらんやろ~」と思っているそこのあなた。介護の利用者さんの場合は、充分にあり得る状況です。

こうなっていたら、あなたがどんなに上手に車椅子を押していても、利用者さんにとっては、ストレスでしかなくて。

そのため、1度出掛けると、車椅子での座り直しの介助を何度かすることになるよ。

さらに、車椅子の座面が固いと座っていて疲れるしお尻が痛い。

そこで、車椅子には座り心地の良い、バランスの取りやすいクッションを一緒に使うことがおすすめです。

車椅子を押す時に、あまり狭いところを選択しないこと

車椅子を押す時には、あまり狭いところを通らないこと。

私が働いていた特養の利用者さんによると、「 不安に感じてしまうこと」がよくあるそうです。やはり自分自身の足で歩いてはいないので。

健常人には分かりにくい感覚かも。

利用者さんに余分なストレスを感じさせないよう、必要以上に狭いところは避けることがおすすめです。

気遣いというものだね

段差が大きなところはできるだけ避けること

段差が大きなところは、できるだけ避けて通ること。

車椅子で移動する際、真っ平なところなら特段気にする必要もないのですが、避けられない段差やでこぼこ道ってありますよね。

具体的にどのくらいの段差から気になるものなのでしょう?

利用者さんによって違うんじゃない?

そうだね。車椅子の振動がどのくらいからストレスかは個人差。なので、利用者さんとコミュニケーションをとりながら車椅子を押すことがおすすめです

車椅子での段差の移動の具体的な方法は、以下のとおりです。

(1) 段差があること、揺れることを利用者さんに伝えて、

(2) 段差に対して車椅子を正面に向けます。

(3-1) 前に進む場合は、前輪を上げます。そのまま前進し、段差を超えたらゆっくりと前輪を下ろします。後輪を段差につけ、そのまま押し上げます。

(3-2) 後ろに進む場合は、後輪を浮かしながら後ろに進み、後輪をゆっくり着地させ、そのまま後退します。その後、前輪をゆっくり着地させます。

この時、一番気を付ける注意点/ポイントは、段差で車椅子の転倒をしないこと。

転倒さえしなければ、段差に多少手間取って時間がかかっても、慌てることはないよ。

時間がかかりそうな時も、そのことを利用者さんに伝えたらいいだけ。怒り出す方はそうはいないんじゃないかな。

伝えておくと、利用者さんが不安に思ったりストレスに思うことはそうありませんから。

急いだ結果、転倒してしまったら。利用者さんやあなたが怪我や入院したり。利用者さんが寝たきりになってしまうことに繋がりかねない。

転倒だけは最大限気を付けて。

急に方向転換をしないこと

車椅子では、急に方向転換をしないこと。

急に方向転換をすると、利用者さんにとってはかなりのストレスに感じてしまいます。

これも、私が働いていた特養の利用者さんのコメント。

前もって声かけをしていたとしても。よっぽどのことがない限りはお薦めしないよ。

よっぽどのことって、例えばどんな時ならOKなの?

そうね・・・例えば、こっちに自動車が突っ込んでくるのを避ける時とかかな。そんなにない状況なので、基本的にはNG

とはいっても、最近は暴走する車が突っ込んでくることもあるよね。池袋での87歳のじいさんとか。酷い事件ですね。

長い下りの坂道をできるだけ避けること

長い下り道はできるだけ避けること。

急に方向転換をしないこと)と同様に、利用者さんに前もって声かけをしていたとしても、利用者さんにとってはかなりの恐怖です。

緩やかな下りの坂道でも。

同時に、車椅子を押しているあなたにとっても、手足に余分な力がかかる、ストレスのかかる状況。

あなたにも利用者さんにとっても、お互いにストレスのかかる、良くない状況です。

そうは言っても、日々の介護生活で、車椅子介助で長い下りの坂道を通らざるをえないシチュエーションもあるよね。

そんな時は、面倒でも、後ろ向きに坂道を下っていくことがおすすめです

移動のスピードよりも、あなたと利用者さんの安全を優先しようということだね

止まっている時は、ブレーキを忘れずにかけておくこと

きました、これ!止まっている時は、ブレーキをかけておくこと。

まさかブレーキをかけ忘れる奴おらんやろ~」、と思っているそこのあなた。

確かに、介護をしている人にとっては、車椅子を押す際の基本中の基本です。

ですが、日々の介護生活の中では、ブレーキをかけ忘れること、実は、全然珍しいことではないのです。

特に、比較的真っ平らな場所なんかでは、介護のあるあるの1つです。

当たり前すぎて、「 やったつもりで実は忘れてた!」というやつです。

介護のベテランの方でも、過去に何度かはあるものです。今でもあったりすることも。

それくらい、ありきたりすぎて、当然すぎて忘れてしまう。

あるある!

よくあるよね!

とか言っている場合じゃなくて、
防止方法は、利用者さんに「 もしもブレーキをかけ忘れてたら教えてくださいね」とお願いしておくことがすすめです。

お願いすることは恥ずかしいことでも、職務怠慢でも何でもありません。

利用者さんとあなたの2人の力で、車椅子で移動しているのですから。

車椅子のブレーキをかけ忘れて転倒などしてしまう方が、はるかにやばいので。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

車椅子 での移動は、

自力で歩けない

行きたい所があっても、自力で行くことができない

こんな利用者さんにとっては、精神的にも健康的にも、なくてはならない移動手段。

だからこそ、「 ただ押せばいいだけでしょ?」ではなくて、車椅子を押す時は、最善の注意を。

そうすると、介護をしているあなたも、より楽に、介護にチャレンジできるようになりますよ。

車椅子での移動がお手のものになったら、自宅で介護をしているなら、例えば、一緒にお出掛けしてお茶/お菓子ブレイク なんてこともできるようになるよ。

そうなったら、もっと楽しく介護生活を送れることにつながっていきますよ。

例えば、こんなことができるようになりますよ。あわせてご覧になってくださいね。

一緒にお出かけして過ごす、楽しむお茶/お菓子タイム

また、時間と機会があったら、介助をしているあなた自身が試しに車椅子に座って、押してもらうことをやってみる。

これ、おすすめです

実際に利用者さんと同じ状況を体験/経験する。そうすると、利用者さんの気持ちや希望/思いを、より自覚できるようになりますよ。

最後まで読んでいただきまして、ありがとうございます!

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